チャート形状により次の動きを予想する論理として、大変役に立ちます。
エリオット波動の概要
値動きには一定のサイクルがあり、上昇5波動、下降3波動で動く。と説いています。
ルール
エリオット波動にはルールが存在します。
- 第一波~第五波までの上昇相場において第三波が最短になることは無い
- 第一波の高値と第四波の安値が被る事は無い
- 第二波の安値が第一波の始点を下回る事は無い
各波の特性
第一波にでは、エリオット波動と見極めるのは難しく、筆者の場合トレードに生かせるのは第三波動からです。
第二波の特徴
添付チャートは第一波の0.382押し。そのほか半値、0.618押しなどがあります。
第三波の特徴
添付チャートでは第一波の始点・終点・第二波の終点の、1.618倍。その他に1倍、1.272倍等があります。
第四波の特徴
第四波は第三波の0.382押し・半値押し・0.618押し、第一波始点からの38.2押しなどがあります。
第四波はレンジや三角持ち合いになりやすい。
第五波の特徴
添付チャートの様に、第四波の終点を始点とした、第四波の1.618倍など。
第四波の終点を始点とした、 第一~第三波までの値幅の0.38倍、0.618倍など。
A波の特徴
第五波動の0.382押し、半値押し、0.618押し等。
B波の特徴
A波の0.382戻し、 半値押し、0.618押し等。 第四波同様、レンジや三角持ち合いになりやすい。添付チャートでは半値戻しとなっている。
C波の特徴
B波を始点とした、A波の1倍、1.272倍、1.618倍や、全体の0.382押し、半値押し、0.618押しなど。添付図は全体の0.382押し。
トレードへの応用
筆者が過去に波動論を検証した時にエリオット波動論と最も親和性が高い通貨はユーロドルと感じました。ユーロドルのトレードの場合は第三波からエリオット波動論に照らしてトレードする事が多いです。ドル円の場合はエリオット波動理論で割り出した値を目標値にする事は多くありません。しかし、チャート形状から3波がイメージ出来れば強い動きを予想したり、5波が終われば調整が続くと予想したりと、その先の値動きをイメージするのに大いに役立ちます。
- 第四波と思えたら、第一波の高値付近まで下げて来た所を買う。
- 第四波で三角持ち合いが確認出来、上へ放たれたら、第四波の1.618倍や第一~第三までの0.618倍までを目標に買う。
- 第五波の天井と思えるところで売る。
- エンディングダイアゴナルが現れたら今迄のトレンドと逆方向にエントリーする。
- エンディングダイアゴナルには1波と4波が被るという特徴がある。(下図赤い水平線)
言葉
エリオット波動論に出てくる言葉を説明します。
- 副次波・・波の中の更に細かい波
- 推進派・・第一波~ 第五波
- 調整波・・A、B、C波。修正波とも言う。
- フェイラー・・第五波が第三波の終点を越えられない事
その他
筆者の場合、副次波(波の中の波動)も考えて検証・トレードしていた時期がありましたが、波の取り方次第で判断が分かれ、それらを考えているうちに、トレードをしているのかエリオット波動論の検証をしているのか分からなくなり、それに気づいてからは エリオット波動論 とはほどほどの付き合いになりました。しかしレンジ相場を見た時、次にどのように動くか予想するなど、今のトレードにその考えの一部は生かしています。